Begining of The Story
ここはヨーロッパの西の果て、アイルランドの大西洋を臨むモハーの断崖、ここに佇んでいると、吹きつけてくる風に混じって遠い歴史の彼方から誰かの声が聴こえた。
そして、私の中に、あるイメージが湧き上がり、それが物語となって周り燈籠のように動き始めた。それがこの物語の出発点である。キリスト教以前のヨーロッパはケルトの文化に覆われていた。その文化は樹木を崇拝し、太陽と月を信仰する社会の下で成り立っていた。そんな時代のイメージが愛おしくもせつなく胸に迫ってくるのは現代という時代性に無縁ではない。そんな感慨を胸にスタートしたのがこの物語である。
タラの丘 Photo:Google
Celtic Story
「ICONIC WORLD」
「ICONIC WORLD」に収めらている二つの本は「ケルトの夕映え」、「タラの丘のプリンセス物語」です。この本の着想を得たのはイギリス、アイルランド、そしてフランス、ドイツを旅をしてからのことでした。特にアイルランドを旅した時の自然景観には感動を覚えました。一言で言えばドラマチックという言葉でしょうか。ここでは二つの本を紐解きながらケルトの自然や文化を見て行きましょう。
タラの丘のプリンセス物語
©️monami
タラの丘は現在でもケルト時代の雰囲気をどめている。オーク(樫)木立に囲まれた草原に立つと、心地よい風が吹いている。このタラの草原を遥か2000年の昔、プリンセス・サラが通り、オーレン 王子と遭遇したのであろうか?
オークのペンダント(オークは智惺のシンボル)
「タラの丘のハイキング、グレートスはエリンの諸王国を統治していた。ある日、5月のベルティーン祭の「5月の花嫁」に選ばれたアルスター王国のプリンセス、サラがタラの丘を通りかかった。そしてハイキングの王子、オーレンと運命的な出会いがあった。」タラの丘のプリンセス物語より
©️manami
Celtic Music: Flute Music, Fantasy Music
聖ブリギット教会(アイルランド、キルデア)」
タラの丘のプリンセス物語はキルデアの農夫の家を訪ねてきた吟遊詩人の話から始まります。キルデアは聖ブリギットの所縁の地です。
聖ブリギット教会の物見の塔
物見の塔から見下ろしたキルデアの街
アラン諸島、イニシュモアから眺望するモハーの断崖と島の風景
イニシュモアの夕暮れ時の丘の上のサンクロス
アラン諸島の航空写真
ケルトの夕映え
Photo: FUIGOLAND LLC
主人公、アイリーンは子供の頃からケルト文化に触れ、好奇心旺盛な少女であった。そしてケルトの歴史や文化を更に探求するためアイルランドからイギリスへと旅立った。